原皮視察
北海道から鹿児島、熊本、トカラ列島まで。4種の国産牛と国内外の食肉センターを巡って辿り着いた答えは、恵まれた環境で24時間365日大切に育てられる北海道の黒毛和牛。傷が少なく銀面がきめ細かい——「地生」という名の宝だった。
写真左上:トカラ列島口之島 日本の野生牛
写真右下:北海道帯広の牧場
日本の農家は、いずれ肉になる牛に名前をつける。
毎日その名を呼び、家族のように育てる。
情が移ると分かっていながら、それでも名前をつける。
なぜか——それが、命をいただく者の礼儀だからだ。
日本で大切に育てられた牛の原皮「地生」を、日本で鞣し、日本の職人が魂を込めて製品を作り、持ち主が永く愛用する。革製品に隠された日本文化を、未来へ届けるプロジェクト。
名前とともに育った命を、革として、未来へ。
日本では、牛の一頭一頭に名前があります。
メスにはひらがな、オスには漢字。
農家の方が願いを込めて名付け、毎日その名を呼びながら、家族のように大切に育てます。
そして日本には、いただいた命を
余すことなく活かす文化があります。
肉と牛乳だけではありません。
骨、内蔵、血液からはゼラチンやコラーゲンがとれ、医薬品や化粧品、お菓子、ペットフードなどに。
そして、皮も。
命のすべてを、ありがたく受け取り、無駄にしない。
その皮は革になり、革は製品になって、
持ち主の日常に寄り添い、手入れをされながら、時を重ね、シワを刻む。
その一本のシワの奥には、牛を育てた人、革職人、持ち主の隠れた物語が詰まっている。
名前を呼ばれて育った命が、かたちを変えて、 世代を超えて生き続けていく。
私たちAJLPの約束は、ひとつ。
この日本の文化を、革とともに、世界へ広め、未来へ伝えていくことです。
名前を呼ばれて育った北海道の黒毛和牛。
その地生(じなま=日本国内で生まれた牛の原皮)のうち、私たちの基準を満たすものは、月にわずか30枚しかありません。
その希少な原皮を、日本のタンナーが代々受け継いできた門外不出の技=「秘伝の製法」で鞣す。
漆黒から、朝焼けの赤茶が顔を出す。
その経年変化を、夜明けになぞらえて。
北海道の黒毛和牛のきめ細かく、美しい銀面。傷の少なさは、大切に育てられた証。
グローブレザー製法。クロム鞣しで強靭さを、タンニン鞣しで経年変化を。
二度の鞣しを経た革は、野球のグローブのように身体に馴染んでいく。——あなたの身体を、記憶する革。
茶芯。芯に宿るのは、キング・オブ・ワークブーツのあの赤茶色のRussetカラー。
表面は染料仕上げ。着るほどに、黒の下から茜色が覗く。
北の牧場から、たつのの鞣し場へ。
革のプロフェッショナルたちが、
一枚の革を作るために歩いた記録。
北海道から鹿児島、熊本、トカラ列島まで。4種の国産牛と国内外の食肉センターを巡って辿り着いた答えは、恵まれた環境で24時間365日大切に育てられる北海道の黒毛和牛。傷が少なく銀面がきめ細かい——「地生」という名の宝だった。
写真左上:トカラ列島口之島 日本の野生牛
写真右下:北海道帯広の牧場
5人が一枚の革を囲み、色、厚み、ハリコシ、堅牢度を議論すること1時間超。あのワークブーツの赤茶を参考に茶芯の色が決まり、グローブレザーのコンビ鞣し、厚み1.3〜1.4ミリという仕様が固まった。
兵庫・たつのの湯浅皮革工業所。クロムで骨格を、タンニンで経年変化を宿す、手間を惜しまぬ二度の鞣し。職人がスプレーで一枚一枚、色見本と照合しながら黒を染め重ねる。顔料で覆わない染料仕上げ。着込むほどに、黒の下から茶芯が現れる。
原皮、鞣し、仕立て、そして伝える人。
日本の革の各分野を担う5人が、
この革のために集まりました。
雑誌LIGHTNINGレザー担当にして"革の伝道師"。世界各国のタンナーを取材してきた経験を注ぎ、革の企画から色、鞣しの方向性までを監修。
兵庫県たつの市・湯浅皮革工業所にて、1975年から続く鞣しの技を受け継ぐ。ひとつの革を仕上げるのに、様々な調合を繰り返し2年も3年もかける。納得がいくまでは、1ヶ月工場にこもることもしばしば。
日本革類卸売事業協同組合 副理事
協同組合資材連 理事
創業115年の浅草にある革問屋。
原皮・革の目利きと調達を担う。
東京服装ベルト工業協同組合 理事長
浅草で昨年創業100年を迎えた老舗メーカー。
ベルトをはじめレザープロダクトの製造を担う。
https://www.mitakesangyo.co.jp/
全国皮革服装協同組合 代表理事
日本皮革産業連合会 理事
レザーウェアの企画・仕立てを担う。
https://www.terrasarmors.com
Instagram @terrasarmors
AJLPブースにて、第1弾の革 HIDEN 001 -YOAKE- と、この革で仕立てた革ジャン・ブーツ・小物のサンプルを展示します。
日本が誇るグローブレザー製法の柔軟性のあるコシとハリ、キングオブワークブーツの赤茶の芯の色。
この革の価値は、触れた人にしか分かりません。
ALL JAPAN LEATHER PRODUCTの夜明けにぜひお立ち会いください。
10月1日からは、阪急メンズ東京7F「AmbassadorNYC」、上野舶来堂にて革ジャン・ブーツなどを展示します。
ブランド・メーカー・販売店の皆様へ。
一頭一頭に名前のある国の革文化を、世界へ伝え、未来へ繋ぐ。
この文化を伝え、繋ぐことを、私たちと一緒にやりませんか。
供給・別注・ライセンスのご相談を受け付けています。
| 原皮 | 北海道産黒毛和牛(ステアハイド)・地生 |
|---|---|
| 製法 | グローブレザー製法(クロム×タンニン2度鞣し) |
| 芯色 | Russet(赤茶)茶芯 |
| 生産 | 月産30枚・湯浅皮革工業所(たつの) |
| 強度 | 引裂荷重 90.7N(3種比較で最上位)/引張強さ 13.6MPa・平均 |
| 染料 | 染料顔料 | 顔料 | |
|---|---|---|---|
| 表面の表情 | 漆黒 | 奥行ある艶 | 均一・整った表面 |
| 染色堅牢度 | 高 | 中 | 高 |
| 経年変化 | 面落ち | 面落ち | 点落ち |
ブランド・メーカー・販売店・メディアの皆様からのご相談を受け付けています。